Inertia 語源はArt ~高血圧を例に、Inertiaに陥る要因を分析・解決する~
◆研究会チラシは こちら
講 師: 国際医療福祉大学大学院 医学系臨床検査医学 教授 下澤 達雄 先生
総合司会: 阿見町・なるしま内科医院 理事長 成島 勝彦 先生
開催形式: オンライン研究会(ZoomウェビナーでのWEB配信)
※ Zoomアプリをインストールしていない方は、事前にインストールするようお願いします。→【 Zoom ダウンロードセンター 】
※ Zoomの操作方法については、各自事前にインターネットなどでご確認ください。
参 加 費: 無料
参加方法: 事前登録制 ※事前登録は 【 こちら 】
単 位:日本医師会生涯教育講座認定単位取得予定(1 単位:CC74 高血圧)
講演スケジュール
● 19:00 ~ 20:00 特別講演「Inertia 語源はArt ~高血圧を例に、Inertiaに陥る要因を分析・解決する~」
● 20:00 ~ 20:20 Q&Aコーナー
【下澤先生からのメッセージ】
高血圧や糖尿病といった長期にわたって治療が必要で、そのゴールが心血管イベントにある疾患の多くがガイドラインで治療目標値が設定されている。同じNon-communicable diseaseである癌とは大きく異なる。目標と呼ばれるものの宿命であるが、到達できない事例が数多く見受けられる。努力しても到達できないのではなく、端から諦めている、あるいは判っているけどやらないという状況をイナーシャInertiaと呼ぶようになって数年が経つ。
このInertiaの語源がArtであることからもわかるようにInertiaとはArtisticではない、技術が発揮されていない状況である。医は仁術ということもあるが、やはり技術をもった専門家集団として持てる技術を最大限発揮したい。本講演では小生が専門とする高血圧を例にとり、Inertiaに陥ってしまう要因を患者と医療従事者の両側面から分析し、その解決方法を提示し、皆様と議論をしてみたいと思う。
【症例1】68歳女性 閉経後より健康診断で血圧高めと肥満を指摘。メタボリックシンドロームに該当するため積極的保健指導を受けていた。65歳で職場を定年退職。コロナ感染蔓延を機に保健指導を受けなくなった。本年の健康診断で尿蛋白+/- 心電図異常を指摘され来院。
このような患者に高血圧治療を始めるにあたり、クリニカルイナーシャに陥らないようにするにはどんなことを予め指導するといいのでしょうか?
【症例2】65歳男性 50歳時より高血圧治療 CCBとARBにて外来血圧140/85程度のコントロール。尿蛋白陽性。心電図に異常なし。退職後運動不足あり。血糖値高値を指摘された。この患者の治療をどうするか?